読めないバーコード、間違ったバーコード

「バーコードリーダーがバーコードを読まない!」そんなときは、ご参考としてお読み下さい。

GS1データバーを読めない原因

GS1データバーでは白黒反転が読めない原因となっていることが多いです。下記の図はGS1データバー限定型合成シンボルCC-Aの例です

解説
GS1データバー限定型合成シンボルCC-A 通常色。読めます。
上段(半分より上)は2次元コードのため、すべてのデータを読み込むには2次元バーコードリーダーが必要です。
GS1データバー限定型合成シンボルCC-A 白黒反転 白黒反転。規格外です。読めません。 

【豆知識:白黒反転の見分け方】
下段がGS1データバー限定型の場合、
黒が23本のとき、通常色です。
黒が22本のとき、白黒反転、または余白が片方無しです。
GS1データバー限定型合成シンボルCC-A 通常色、周囲が黒 通常色。読めます。白黒反転に見えても、周囲が黒いのみです。バーコードの左右に白色の余白(矢印部)があります。下段の1次元部(GS1データバー限定型)の右側には5モジュール分の余白が必要です。そのため下段の右側がとびでたように見えます。※モジュールとは最小構成となる1本分のバーの幅です。

GS1データバーの白黒反転は規格外です。

白黒を反転(ネガティブ表示)させたGS1データバーは規格外です。GS1データバーの規格JISX0509附属書Iに印刷上の考慮点として下記の通り記述しています。

(JISX0509から引用) 全てのGS1データバーシンボルにおいて,バー及びスペースを反転してはならない。すなわち,バーは“暗”であり,スペー スは“明”でなければならない。反転したGS1データバーシンボルは,読み誤ることがあるため,リーダは,明及び暗のパターンを反転して復号してはならな い。

JISX0509およびGS1 General Specifications(GS1標準仕様書)はGS1 Databar Limited(GS1データバー限定型)のみ、背景が黒の場合の表示について説明があります。その場合、白黒は反転ではなく、バーは黒のままで、左右の 白いスペースを表示させると説明しています。

GS1データバー限定型 解説
GS1データバー限定型合成シンボルCC-A 通常色。バーが黒。背景が白。
背景が白いため、GS1データバー限定型が必要とする左端のレフトガード(白)と右端のライトガード(白)が背景の白と溶け込んでいます。目視上は黒いバーで始まり黒いバーで終わっているように見えます。
GS1データバー限定型合成シンボルCC-A 通常色。バーが黒。背景が黒。
左に1Xの幅の白いスペースと右に5Xの幅の白いスペースが必要です。
(X=最小モジュール幅)

備考

弊社取り扱い製品は、一部の製品で、白黒反転のGS1データバーでも読める設定があります。

外部リンク

JISC 日本工業標準調査会 (JISX0509 「情報技術-自動認識及びデータ取得技術-バーコードシンボル体系仕様-GS1データバー」の仕様書類を販売)

GS1 General Specifications (海外サイト GS1総合仕様書)

製品紹介 GS1データバー限定型合成シンボルCC-A対応バーコードリーダー

AC-2D202K2B

AC-2D202K2B

  • GS1編集
  • USB有線 
  • 低価格
AC-2D202K2B

AC-2D601W-S

  • GS1カッコつき出力可能
  • Bluetooth無線 
  • 低価格
1900

Xenon XP 1950g

  • GS1編集(独自機能)
  • USB有線 
  • 高機能
1452G2D

1472G2D

  • GS1編集
  • Bluetooth無線
  • 低コスト
1902

Xenon XP 1952g

  • GS1編集(独自機能)
  • Bluetooth無線
  • 高機能 

JAN 13を読めない原因

JANではチェックデジットの間違いが読めない原因となっていることが多いです。

解説
JAN 最終桁のチェックデジットが間違っています。読めません。 図の赤丸印が間違ったチェックデジットです。データ「100123456789」に対するチェックデジットは「0」ではありません。
JAN 最終桁のチェックデジットが正しいです。読めます。

13桁目は任意の数値を指定できません。

JAN13の13桁目はチェックデジットという数値で、先頭1桁目から12桁目のデータを決められた計算方法(モジュラス10ウェイト3)で算出した数値となります。バーコード作成ソフトの設定などを確認して、正しくチェックデジットが付くように対策して下さい。

例えばMicrosoft Barcode Controlを使用している場合は、初期値がチェックデジットを修正しない設定になっているため、プロパティのデータの確認を「無効なら修正」に設定することで、正しいチェックデジットになります。

関連ページ

JANコードの詳細(旧ページ)

関連ページ:Access 2016でバーコード、QRコードを作成する

Code 128を読めない原因

Code 128ではチェックデジットが無いことが読めない原因となっていることがあります。

解説
Code 128 最終桁のチェックデジットがありません。読めません。 Code128はチェックデジットが必要です。
Code 128 最終桁のチェックデジットがあります。読めます。ただし、バーコードの下の目視確認文字にチェックデジットは印字しません。
バーコードリーダーはチェックデジットを確認していますが、読み取ってもチェックデジットをパソコンに転送しません。

Code 128はチェックデジットが必要です。

Code128のストップキャラクタの直前にチェックデジッットが必要です。チェックデジットはモジュラス103の計算方法で算出します。ただし、通常はバーコードの下の目視確認文字にチェックデジットは印字しません。バーコード作成ソフトの設定などを確認して、正しくチェックデジットが付くように対策して下さい。

Code 39を読めない原因

Code 39ではスタート・ストップキャラクタが無いことが読めない原因となっていることがあります。

解説
Code 39 バーコードの左右(青色の部分)にスタートキャラクタ、ストップキャラクタのアスタリスク(*)がありません。読めません。 
※青色は説明のためにつけている色です。
Code 39 スタートキャラクタ、ストップキャラクタのアスタリスク(*)があります。読めます。
バーコードの下の目視確認文字にスタートストップキャラクタを印字ないこともありますが、バーコード側には必要です。
※青色は説明のためにつけている色です。

Code 39はスタート・ストップキャラクタが必要です。

Code39にはバーコードの左右(最初と最後)にスタートキャラクタ、ストップキャラクタのアスタリスク(*)が必要です。バーコード作成ソフトの設定などを確認して、スタートキャラクタ、ストップキャラクタが付くように対策して下さい。

NW 7(Codabar)を読めない原因

NW7ではスタート・ストップキャラクタが無いことが読めない原因となっていることがあります。

解説
NW-7:読み取り不可 バーコードの左右(青色の部分)にスタートキャラクタ、ストップキャラクタの「a」(またはb、c、dのいずれか)がありません。読めません。 
※青色は説明のためにつけている色です。
NW-7:読み取り可能 スタートキャラクタ、ストップキャラクタの「a」があります。読めます。
バーコードの下の目視確認文字にスタートストップキャラクタを印字ないこともありますが、バーコード側には必要です。
※青色は説明のためにつけている色です。

NW7はスタート・ストップキャラクタが必要です。

NW7にはバーコードの左右(最初と最後)にスタートキャラクタ、ストップキャラクタの「a」(またはb、c、dのいずれか)が必要です。バーコード作成ソフトの設定などを確認して、スタートキャラクタ、ストップキャラクタが付くように対策して下さい。

バーコード全般(1) 余白が無い

帳票、伝票のバーコードでよくある読めない原因のひとつです。

解説
バーコードの余白 帳票などにバーコードを配置するとき、周囲の罫線が近いとバーコードリーダーがバーコードの一部とみなし、バーが1本多いおかしなバーコードと判別してしまいます。読めません。 

バーコードの左右に十分な余白が必要です。

バーコードの左右には余白が必要です。帳票などでバーコードをレイアウトするとき、罫線が邪魔になって、読取を阻害することがあります。バーコードの印刷位置を変更し、左右に余白をとってください。 左右それぞれの余白の大きさは、CCDタッチバーコードリーダーやレーザースキャナの場合、2.45mm以上、ペンスキャナなどの手動式の場合は6.35mm以上が望ましいとされています。

バーコード全般(2) 端が切れている

帳票、伝票、ラベルシールのバーコードでよくある読めない原因のひとつです。

解説
バーコードの余白 バーコードの表示位置を端に寄せすぎて、プリンターの印字可能範囲を超えてしまい、バーコードの端のほうが印刷されてません。読めません。 

そのほか、当初は正常に印刷できていても、バーコードの桁数などが増えたことでバーコードが長くなることに気がつかず、端のほうが印刷されなくなった事例もあります。

適切なサイズ、位置への配置に気をつけます。

バーコードの左右には余白が必要です。帳票などでバーコードをレイアウトするとき、罫線が邪魔になって、読取を阻害することがあります。バーコードの印刷位置を変更し、左右に余白をとってください。 左右それぞれの余白の大きさは、CCDタッチバーコードリーダーやレーザースキャナの場合、2.45mm以上、ペンスキャナなどの手動式の場合は6.35mm以上が望ましいとされています。

バーコード全般(3) 背景が色つき

デザイン上の理由で色つきにしたバーコードを読めない原因のひとつです

解説
バーコードの下地に色がついている バーコードリーダーは「バー」と「スペース」の明暗差を利用して読み取っているため、バーとスペースの明暗差が少ないと読み取りできません。
バーコードは黒、背景は白が望ましいです。

色は白黒が望ましいです。

バーコードリーダーは光源に赤色光を使用しています。赤色光をバーコードに投光し、赤色光が吸収されるバー(黒など)と、反射するスペース(白など)の明暗の差をセンサで判別して、読取処理しています。「スペース」に濃い青や緑を使用すると、それらの色は赤色光を吸収しやすいので、バーコードリーダーにとっては光を吸収する「バー」として写り、バーとスペースの区別がつかなくなってしまいます。そのため、読取しにくかったり、読めなくなったりします。赤はバーコードリーダー光源である赤色光に対し反射する色ですので、バーコードリーダーにとっては「白」と同じに写ります。そのため、 スペースとして判別し、読取が可能です。

バーコード全般(4) バーとスペースが均等でない

Code 39、NW7で見られる原因のひとつです。

解説
Code39:比率が不均等 Code39です。2種類のはずのバーとスペースの幅が均等になっていません。ある箇所は細すぎたり、ある箇所は太すぎたりして、様々な幅のバーとスペースがあります。読めません。 
Code39:比率が均等 Code39です。バーとスペースがすべて均等な幅で表示されています。読めます。

Code 39、NW7はバー(黒)・スペース(白)とも細い、太いの2種類。

Code39やNW7はバーとスペースの幅は基本的に「2種類」のみが存在します(細バー、太バー、細スペース、太スペース)。細と太の比率は1:2.2~3.0です。中間の幅のバーとスペースがあってはなりません。ある部分は1:2.5の比率だったり、他の部分が1:3.0の比率だったりと不均等な比率でバーコードが出来ていると、バーコードリーダーが読めない原因になります。

データの桁数が多いとき、長くなるべきバーコードを、見た目や印刷面積を優先してしまい、無理に縮めて表示した場合に発生しやすいようです。(バーコード作成ソフトの性能によります)

バーコード全般(5) スペース(白バー)がつぶれている

プリンタの劣化やコピー、紙との相性など、印字のトラブルによる読めない原因です

解説
スペース不良のバーコード スペース(白バー)の部分にインクがうつってしまったバーコードの拡大図です。赤矢印の部分は、本来はスペース(白バー)の部分です。印刷不良によって黒くなってしまい、読み取りの障害となっています。

バーコードは白い部分も重要です。

バーコードは黒いバー以外の白いバーも情報の一部のため重要です。印刷不良や、バーコードをコピー(複写)することでスペース(白バー)がつぶれたり、不鮮明だったりすると読み取りできない原因になります。改善するにはプリンタや紙、インクなど印刷環境を見直してください。コピーは必ずバーコードが劣化することをご承知おきください。。

バーコード全般(6) ドットプリンタ、複写、カーボンのバーコード

印刷が不鮮明なことが原因の場合です

解説
ドットプリンターで印刷したバーコード 複写伝票などは、バーコードのバーおよびスペースが明瞭に印刷されていません。バーの色が薄く充分な明暗差を検出できません。ある程度は読みますが、極端に不明瞭な場合は読み取りません。

高性能バーコードリーダーをご紹介します。

かすれたり、ぼやけたりした不鮮明、低品質のバーコードでも比較的読み取りやすい、高性能バーコードリーダーがあります。

製品紹介 複写バーコードも読む高性能バーコードリーダー

1300g

1300g

  • 有線式
F780BT-GV

F780BT-GV

  • Bluetoothワイヤレス

ページトップ