バーコードリーダーについて

初心者のよくある質問。全般的な質問。

質問

USBシリアルエミュレーションUSBCOMポートエミュレーション)とは何ですか

回答

USBシリアルエミュレーションはバーコードリーダーとコンピュータをUSBで接続し、シリアル通信(RS-232)をエミュレーション(模倣)する接続方法です。USBシリアルエミュレーションのバーコードリーダーはコンピュータのCOMポートへデータを出力します。バーコードリーダーのケーブルコネクタはUSBでありながら、あたかも従来のD-Sub9PinコネクタのRS-232接続時のようにデータを出力することができます。USBシリアルエミュレーションを利用するには専用のソフトウェアやコンピュータに関する技術が必要です。

名称

次の名称はいずれも同じものを示します。

特徴

USBで接続しシリアルデータ伝送が可能
  1. USB接続でありながら、シリアルデータ転送(RS-232)を実行するデバイスとしてWindowsに認識されます。
  2. デバイスの認識と動作には専用のデバイスドライバファイルが必要になります。デバイスドライバファイルは製品のメーカーが提供しています。
  3. Windowsにデバイスドライバをインストールすると「ポート(COMとLPT)」配下にCOMポート(仮想COM、バーチャルCOM)が作成されます。COMポートへのデータ出力が可能となり、COMからデータ入力するWindowsアプリケーションでバーコード入力が実現します。
  4. USBクラスはCommunication and CDC ControlおよびCDC-Data。(CDC=CommunicationDeviceClass)。
別途電源不要

USBバスパワーで動作しコンピュータが電源を供給します。ACアダプタが不要です。

環境に合わせたシステム開発が可能

COMポートへシリアルデータを出力するので、USBキーボードエミュレーションではデータ入力をコントロールできないアプリケーションへの適用が見込めます。たとえば、キーボード操作に影響を受けず特定のデバイス(バーコードリーダー)からのバーコードデータ入力のみをアプリケーションで受付たいときなどにUSBシリアル接続は効果的です。

接続方法

  1. コンピュータのUSBポートにバーコードリーダーのUSBコネクタを接続します。
  2. 製品専用のドライバファイルをコンピュータにインストールします。
  3. COMポートからデータの入力ができるように、コンピュータのアプリケーションを設定します。

図 コネクタの形状。USBキーボードエミュレーションのものと同じUSB-Aコネクタです。
USBコネクタ

図 デバイスマネージャでのバーコードリーダーの表示。ポート(COM)に接続するデバイスとしてバーコードリーダーが追加されます。*3800gの例3800g USB COM

 

取り外し

バーコードリーダーをコンピュータから取り外すときは、コンピュータの電源を切るか、COMをクローズ(切断)してからUSBコネクタを抜いて取り外してください。COMがオープン(接続)したままUSBケーブルを取り外すと、COMを利用しているアプリケーションなどの仕様によりホストのシステムにエラーが発生する場合があります。COMのオープンとクローズはCOMを管理する上層アプリケーション(バーコードデータを入力するソフト)がおこなっています。アプリケーションの開発元にお問い合わせください。

対応製品

USBシリアルエミュレーションの対応機種は次の通りです。

USBシリアル(USBバーチャルCOM)の主な対応製品
製品 スキャナからデータ出力 PCからスキャナ制御
CM-890
CCDタッチ
CM-890
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1300g
手持ち式(CCD式、ロングレンジ)
1300g ロングレンジCCDバーコードリーダー
LS2208
手持ち式(レーザー式)
LS2208 バーコードレーザースキャナ
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1900
2次元バーコードリーダー
1900 2次元バーコードリーダー QRコードリーダー
CM-2D200K2B
手持ち式(2Dイメージャー式)
CM-2D200K2B 2次元バーコードリーダー QRコードリーダー
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あらかじめご承知いただきたい事項